●和紙の工房を訪ねる

2009.06.13
施主さんご夫婦と共に、
地元小川町にある 紙すきの村
久保昌太郎和紙工房 http://homepage2.nifty.com/ogawa_washi/さんを訪れました。
そこでは、和紙づくりの工程をみせていただいた後、
和紙の詳しいお話を聞かせていただきました。
まずは、原材料になる楮の木、三椏の木ををみせていただき、
その皮を干した状態のものをみせていただいた。
皮の状態で、国産のものでも、高知のもの、地場のもの、タイ産のものなどの
違いも含め説明をしていただいた。
その後、和紙を煮たものを触らせていただき、
工房に戻り、実際に紙を漉いているようすや、
とろろあおいや、簾から和紙を積み上げて押す機械、
干す工程。。温水で乾かす方法、天日で乾かす方法などの
それぞれの長所、短所を教えていただいた。
そして、和紙をみせていただく。
びっくりしたのは、(夏にはできないのですが)
無添加の天日干しをした和紙を施主さんご夫婦とも、
まっさきにいいなぁと手にとったこと。
もののチカラというのは確かにあるって思いました。
天日する板は松でできていて、
木目がしっかりとつく。
でも、木目がしっかりとつく板になるまでには、
長い時間がかかり、
板は、戦前ものなのだそうです。。
また漂白していない和紙はだんだんと白くなる性質をもっていて、
塩素漂白したものは、残留した塩素により黄ばむお話、
(昔は、川で水にさらすことによって漂白をしていて、
紫外線や酸素によって漂白していたそうです)
板目のある和紙は着物を包む紙として重宝されているそうです。
板目による凸凹が空気をまとい、着物を痛めなくするのだとか。。
誠実さのかんじる説明を聞きながら、
お話を聞かれてる施主さんの思いも、
そんな時間を生み出しているのかなぁと思いました。
和紙貼りは施主施工の予定です。
生活をはじめられてからになる可能性もありますが、
世界にたった一つの壁。楽しみですね。