●ごま竹

あの建物にはいろいろな形で竹がつかわれていた。
その竹の種類もいろいろ、煤竹だったり、
ごまみたいなぶつぶつのあるものだったりが、
さりげなく、つかわれていた。
そのゴマ竹のお話を棟梁からお聞きした。
ゴマ竹は人工的につくられるもので、
竹の枝の上部を切ると菌がはいりやすくなる。
その菌が3年くらいするとひろがって、
ゴマがはいった竹のようになるそうです。
きっと自然現象で、そういうことがあり、
ならばと思ってつくられた方がいたのでしょうね。
竹にはそういう性質があるので、
外の格子などにつかわれる竹、
痛まないようにするには、一番上の部分を
節からの距離が近い部分で切ることが大切なんだそう。
へぇって感心していたら、
竹の枝の出かたをしっている?って質問された。
わからない。。
とにかく、昔の人の観察力ってすごいと思うし、
たとえば、腐りやすいんじゃなくて、
ちゃんと使い方が知らないということが
あるんだろうと思った。
そういえば、
建物は築70年経ったもので、無垢の木、竹(内部)は傷んでいるところはなかった。
でも、その当時では、新しいものだった合板部分は、
表面はきれいでも、
湿気のたまりやすい部分には、はずしてみるとカビがはえ、痛んでいた。
合板の宿命ってやつだなぁと棟梁は
つぶやいていたけれど、
本当に、リフォームなどでも、
湿気のたまりやすい部分はこうなりやすい。
そういう部分もふまえて、材を選んでいきたいなぁと思う。
写真左のものが時間とともに右のようになるそう。