デンマークの巨匠の自邸に学ぶインテリアというお話をお聞きしました。
講師は島崎さん。
たぶん、80歳近い方なのに、以前よりも元気なかんじでほっとしました。
ウェグナーとボーエモーセンの自宅の写真をみせていただきました。
なんとなくなつかしいかんじがするでしょと
お話されていましたが、
1940年ごろの、日本の住宅の外と中のつながり等をカルフォルニアで
取り入れられ、それを日本の影響としらず、デンマークで取り入れられた経緯があるそうです。
(そして、その後、日本でまた逆輸入されたとか)
ウェグナーの自邸には、ご本人のつくられた椅子がたくさん置いてあって、
(他の人のものは、気が散るから置かないそうです)
日々の生活の中で使われ、それを発想のヒントとされていたそうですね。
また、作業場には、1/5模型が置かれていて、
ウェグナーのような巨匠でも、実際に自分で、同じ材、同じ仕口でつくられ、
プロポーションや構造を確認されていたそうです。
モーエさんの自邸も素敵でした。
入り口は緑に囲まれ(埋もれ)、テラスがあって、そこで食事ができて、
そしてとても使いやすそうなキッチンがありました。
ご婦人もとてもつかいやすいと自慢をしてくださったそうですが、
例えば、4人家族で必要な食器はどれくらいだろうとか、
どんな順序で作業するんだろうとか、
使う人の感覚をきちんとしらべあげた上造形にまとめられているそうです。
まとめとして
デザインは、新しいものをつくるのではなく、
今まで、何千年という歴史の中で、試行錯誤して生まれた生活の中にかかわるものから、
新たな時代の生命を入れて見出すこと、
過去の中から見出して、調和させる(同じ質、同じ使い勝手、同じ思想)こと。
二人のデザインは、生活者の視点から生まれていること。
実際に手を動かし、原寸で考える(実際の生活の中での動作とのつながり)ことが大切だということ。
そして、ものと人が出会ったときから、
ものには生命があって、その命をまっとうさせるまで使ってあげてほしい
木等の自然素材は、50年経ったら50年経った美がある
ものを大事にすることは、自分を大切にすることにつながる
そんなことをおっしゃられていました。
島崎先生のジャケットは、学生時代から着られているそうです。
裏地は5回程手直しされたとか!
素敵ですね。

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