荻野さんと伊礼さんの対談

造園家の荻野さんと伊礼さんの対談をお聞きしました。
本当にとっても面白くて勉強になりましたが
全部は書ききれませんし、箇条書きだと暗号みたいかもしれませんが
記憶のためにもいくつか。
土壌の改良・・植栽よりも大事
風がぬける庭 緑にとって大切
風をいただいて、緑を提供する
生け花のような庭  高木 中木 低木 花 手水鉢 グランドカバーを組み合わせる
樹木を植える 命が宿る瞬間をみてほしい
庭の照明は上から 月夜のように 照葉はとくに綺麗
ダウンライト、建築化照明 ガラスに映り込んで緑がみえない
鳥の目線
庭にアルミカーポート リビングからそれを見て暮らす
南だから開口部をかけるのでなく遠くがみえるところにあける 
見る緑のほか、建物の影に映る緑、
木漏れ日が床にひろがる 樹形の美しさ 緑のおすそわけ
㎥で緑を考える
緑から家を考える
建築だけでは家はみっともない(永田さん)
アプローチ ドアを開けるまで時間よりインターフォンを押して玄関までに行く時間を長く
アプローチは色気
雨を地面にもどす
天井高 2700 中途半端 天井までのガラス お隣から丸見え
好きな緑量をきく
インドアグリーン 5年しかもたん
いいチームをつくった人がいい家をつくれる
西日は家を傷める 木を植えて影をつくることで長持ちさせる。
大きい木 建物を小さくみせてただずむ
緑を植える 動物を育てると同じように覚悟がいる
緑がある家 子供たちがかっこいいと。
子供が一番喜ぶ
影がいろっぽくする
斜面の魅力
造園の技術で斜面をとめる
木を植えない時 山の稜線にまさるものはない
西芳寺 大徳寺 高桐院
クリーピングタイム 匂い
花の位置 風上 匂い
やまぼうし2000本から選ぶ
盗んでうまくなる
風景をとりいれてとけこむ
緑のおすそわけ

遠山記念館 中村外二工務店さんのお話

2014.0510
遠山記念館で行われた
数寄屋建築で有名な
中村外二工務店さんの代中村義明さんのお話をお聞きしました。
忘れないうちにメモしてみました。
・南の庭は間違い→禅の庭のように自己完結していればよいが、花などは太陽のほうを向いて咲くので、葉裏をみることになる。それよりも北庭に食堂をもっていき、朝日の反射で明るくするほうが気持ちいい。
・建物と庭は一体
・日本の木造建築は、浮いているようにつくる。
 座って、住まい手の視線で。窓の位置などで錯覚を起こす。上まである大きい窓は錯覚を起こせない
 下に窓・・浮いたかんじ
・草木にも土にも命があるという日本の思想から生まれた家 木の命をいただきます。
・障子 清らかさ 紙の大きさから決まった。縦桟が太くなれば、両脇は細くてすむのに太いままだと野暮ったい
・京都には木割りがある 肥満もやせすぎも野暮ったい
・床の間の深さで格をつける。高い掛け軸にあう床があある。落としがけの高さをさげると深くなる
・植木屋さんはうそが上手 日本の絵巻もののような遠近法(展開していく)で奥行きをつくる。
・飛び石には山の石、川の石を混ぜてつかい、陰影をつける(打ち水をすると山の石は水に濡れ、川の石は乾く)
・飛び石はわたり6分(機能)けいき4分(デザイン)
・もののととのうはあしきこと。
・日本の強みは小さきことにある。
・台所の天井を高くすることで匂いを他にまわさない。
・建築はどこかぬけていなければダメ。住まい手がつかれてしまう。
・色紙窓 風呂先窓 機能美 椿の花が植えてあることて、4時半頃夕日をあびて、ピンク色の虹がでる
・玄関の踏板 欅 冷たいことで緊張感・・五感を大切にする、リズムが生まれる
・日本の図面 筆で書くべき もしくは6Bの鉛筆
・赤木、黒木、白木、青木をつかうことでリズムをつくる
・栗はあばれるのでなぐる。やわらかいので気泡を含みあたたかい。
・風呂はまき
 ヒノキは汚れやすい 青森ヒバのほうがよいが匂いがきつい
・トイレにクス
・茶室の水屋は天井を高くすることで匂いをまわさない。
・茶室の床の天井を高くしないとよい掛け軸がかけられない。7尺8寸は必要
・床暖房と空調両方入れると湿度が低すぎて体に悪い
・建物には、施主の力がでる。 建てぬしがよければよいものになる。
遠山邸 和室
京都の大工さんとのちがい
・あまりない。京都の建物といってもおかしくない。
・気仙大工がつくっている。
・柱が太い(場所よりも時代的なもの 大正の大工がつくっている 大正3寸5分 明治 3寸2分)
・若い大工がつくっているとはじめてみたときおっしゃった。 実際、44歳~47歳のときにつくられた。力強さと上品さという相反するものが必要
・床の面皮が小さい(京都では面皮を大きくするために斜めにとる)
・京都ではありかべが大きいのを好まない この部屋は欄間で大きいありかべを逃げている(上手く処理している)
・建具は京都の大工がつくったのではないか。
・壁の厚みは大切 京都55
・畳 京都55関東60 炉の厚みがちがう
・畳 京畳の寸法で茶道具がつくられいる 点前座ざけでも京畳をいれる
お茶室は建具にRの面取りをしない
職人さんのお話は本当におもしろいですね。
あっという間にすぎてしまいました。

吉村順三記念ギャラリーで浜田山の家展がやっています。
40年程前に建てられた小さな住まいで
今も住みつづけられている家です。
以下は、書かれていた設計の順序です。
1 敷地をみてその性格を理解する。
2 敷地の位置を決める
3 1,2の条件における各部屋の配置および大きさのスタディをする
4 スケルトン(骨組み)のデザイン
5 メカニカルスタディ(設備)
6 以上を整理して、統一のあるプランをまとめる(平面)
7 詳細、矩形のデザイン
8 エレベーション(立面)
引き戸のレールの写真がありましたので、
質問をしたら、ノイズレスレールというもの。
金物を脳天からとめないので、
戸車が通る部分にビスがないので、
ガタンコトンと音がしないそうです。
こんな細やかなことにも、気配りが届いているのですね。
音って生活では本当はすごく大切な役割があるのに。。

●イサムノグチさんのことば

イサムノグチさんのことを書かれた記事を読みました。
その中の言葉を少し。
あかりは、その人の権威の象徴ではなく、貧富にかかわらず感性の証であり、暮らしに質を与え、いかなる世界も光で満たすものです。
蛍光灯は、人の心を温かくしません。
よい明かりは人と人を近かづける。世界の中の人が明かりを通して親密になる。
灯りの大切な役割。他のことでも
みえないけれど大切なことがありそうですね。

永田昌民さんの講演会に行ってきました。
この講演会には、お施主さんや、遠くから工務店さんもいらっしゃっていて、
いろいろな方のお話をお聞きすることができました。
いつか、印象に残った言葉を箇条書きします。
永田さん。
どうして、僕を選んでくれたかをお聞きすると、
なんだかなつかしいという言葉を聞く。
吉村順三さんや、坂倉さんがおしゃっていたことばですが、
家の神様が住み着くような家をつくりたい。
建築家になってよかったと思うのは、
住まい手がゆうげを食べているときだとおしゃっていた。
少しでも、空が見える、少しでも緑がみえる家。
益子さん。
住まいづくりで大切にしていることは、
安心な時をすごせる。
新鮮な時を開ける。。
お施主さんのことばです。
永田さんは、わがままな人だけれど、それに僕はほれました。
〜こうしたいといっても、違うと思われることは、
即座に、必要ないと言われてしまう。
でも、そうポリシーをもっているところが安心感につながりました。
信念をもっていることが依頼者にとってはとても安心でした。
工務店さんのことばです。
設計図どおりにつくれば、できあがる安心感がある。
にこにことしごとしている。
僕たちの知らなかった能力をひきだしてくれる。。
カメラマンさんのことばです。
永田さんの家は写真に撮りにくい。
その中にいると空気や、風をかんじる。
五感がかんじるものが多い。
うまくまとめられませんが、
いい講演会でした。
永田さんの設計された家の見学会に行ったことがあるのですが、
なかなか上手にとれなくて、
風とか光とか、ちょっとした喜びのような大切なものがたくさんつまっているのに、
そういうものって
みえないけど、ある。
そういうもの設計にを込められるといいなぁ。

●大切なことば

こころに残ることばをお聞きしました。
尊敬するH先生からお聞きした言葉。
前後が分からないと伝わらないかもだけれど、
私にとって大切な言葉です。
やりゃあいいじゃない。ってこうしたら、いいと思うんだけどと言ったら、
吉村順三先生はおしゃっていたよ。。
一人だどでにくいけど、先生や仲間がいた。
コーナーは落ち着く。
住宅で、見渡せるって、一生懸命みるんじゃなくて、ちらっとみるときかもしれないよね。。
食堂は廊下でいい。何故なら、みんなが集まっているから、人が通らない。
でも、居間は、廊下だと落ち着かないよね。。っておしゃっていたよ。
時間を追った生活をおったときどう設計するか?

●ごま竹

あの建物にはいろいろな形で竹がつかわれていた。
その竹の種類もいろいろ、煤竹だったり、
ごまみたいなぶつぶつのあるものだったりが、
さりげなく、つかわれていた。
そのゴマ竹のお話を棟梁からお聞きした。
ゴマ竹は人工的につくられるもので、
竹の枝の上部を切ると菌がはいりやすくなる。
その菌が3年くらいするとひろがって、
ゴマがはいった竹のようになるそうです。
きっと自然現象で、そういうことがあり、
ならばと思ってつくられた方がいたのでしょうね。
竹にはそういう性質があるので、
外の格子などにつかわれる竹、
痛まないようにするには、一番上の部分を
節からの距離が近い部分で切ることが大切なんだそう。
へぇって感心していたら、
竹の枝の出かたをしっている?って質問された。
わからない。。
とにかく、昔の人の観察力ってすごいと思うし、
たとえば、腐りやすいんじゃなくて、
ちゃんと使い方が知らないということが
あるんだろうと思った。
そういえば、
建物は築70年経ったもので、無垢の木、竹(内部)は傷んでいるところはなかった。
でも、その当時では、新しいものだった合板部分は、
表面はきれいでも、
湿気のたまりやすい部分には、はずしてみるとカビがはえ、痛んでいた。
合板の宿命ってやつだなぁと棟梁は
つぶやいていたけれど、
本当に、リフォームなどでも、
湿気のたまりやすい部分はこうなりやすい。
そういう部分もふまえて、材を選んでいきたいなぁと思う。
写真左のものが時間とともに右のようになるそう。

●自然の風

建築家の方からお聞きした、
水周りの換気のとり方で
機械換気だけでなく、窓が必要だよ
という説明の中で、
あぁと思うことがありました。
機械の換気だと入り口から、出口と一定なとおり道ができてしまう。
でも、自然の風は、大きさも、向きも
一定でない。一定でないからこそ、
いろいろな動きをして、隅々まで乾かしてくれる。
平面でも、断面でも、対角上に開口部をというお話でした。
ウインドサーフィンをしているので、
風のことを一生懸命に
かんじる時間を持つ機会が多いと思うのですが、
実際に風は、人が息をしているように。
大きさも風向も一定ではなく、
自由なものだと思います。
不安定なものの、よさは人も含めありますね。

●お掃除の仕方

北本の杜がもうすぐ完成します。
先日、
クリーニング屋さんが現場にはいられるとき、
お施主さんと一緒に、お掃除の仕方をお聞きしました。
木と漆喰のお家ではお掃除というものが気になるということを
よくお聞きしますので、upしてみました。
木のお手入れは、硬く絞った水拭きがよいそうです。
実は、お施主さん自ら、床材の余ったもので、汚れが落ちるかどうかを
試してみたそうです。
そのままのものでも、ポンポンをたたくことによって、
コーヒーなどの汚れもとれると、
そして、浸透性のものを塗装したものは、
表面に水輪みたいになってしみこまなかったそうです。
落ちるんでびっくりだった!とおしゃっていましたが、
今回は、水周りだけ、塗装します。
クリーニング屋さんのおすすめは、
なんと、無塗装。
肌触りや香りが塗装してしまうと消えてしまうし、
無塗装のものであれば、何かあったときに、
サンドペーパーでこすったりと補修ができるということでした。
漆喰のお掃除は、
まずは水拭き。ポンポンとたたくとよいそうです。
それでも落ちないときは、消しゴムなどでこすると落ちるそうです。
ここの現場は漆喰も厚塗りなので、いいですねとのこと。
でも、油性マジックなどの沁み込むものの汚れはよくないそうです。
小さい子供たちの尿などの汚れをきにされていたのですが、
まずは水拭きがよくて、
ビニール系のものだとふいても、匂いがぬけないれど、
漆喰の場合、時間と共に、匂いも消えてしまうそうです。
殺菌作用があるといわれていますが、本当なのですね。
お風呂は、御影石なのですが、水あらい、又は中性洗剤で。ゴシゴシこすっても大丈夫!とのこと。
一番、汚れの気になるコーキング部分は、目地用の洗剤をつけて、しばらくして洗いなおすとよいそうです。
そして乾燥させておくことが大切なようです。
畳はから拭き、昔の畳は、農薬を使用した色染めの工法のため、粉がでたので、水拭きが必要でしたが、
今のものは、そういう処理をしていないので、水拭きの必要がなく、自然素材なので、濡れているところ、
乾いているところで、まだらになってしまうので、から拭きがよいとのことでした。
そして、できれば、たまに干すとよいそうです。
窓ガラスも水拭きは厳禁。塩素などの影響でよけいに汚れてしまうので、
からぶきがおすすめですとのこと。
際部分のお掃除には、カワハギという(100円ショップなどでも売っているものです)ものを
雑巾でつつみ拭いていくとお掃除しやすいとのことです。
木と漆喰のおうちのお掃除って、
基本は水拭き、からぶきとシンプルなもの
なんだねぇと
お施主さんもおしゃていました。
参考になりましたか?

●お掃除のしかた

クリーニング屋さんに、住まいはじめてからのお掃除方法をお聞きしました。
ちっちゃいおうちの現場日記にも書かせていただいたのですが、
質問の多いことなので、参考に、こちらにも書きますね。
無垢の床・・・固く絞った雑巾で水拭き。ソースやおしょうゆをこぼしてしまった場合は、すぐに水で拭いて、
洋服でもやるようにポンポンと、たたいて汚れをとるそうです。そして、どうしても落ちない場合は、目の細かいやすりで、こすられるとのこと。
灰汁を取材は最終手段であるそうですが、焼け方が変わったりしてしまうので、ほとんどしないとのこと。
キッチンの天板・・・ ステンレスのヘアラインは、ステンレスの目にそって、金タワシ(銀色のスポンジの硬いもの。。ありますよね?)でこするのがよいそうです。
          
明り取りの窓・・・アクリルパネルは、静電気を呼ぶので、埃のつきやすいものだそうです。(ガラスのほうがつきにくい)
まずは、濡れ拭きをした後、乾かないうちに化学雑巾で拭くというのが基本ですが、ここのように手が届かない場合は、
ダスキンなどのモップで拭くとよいようです。
ガラス。。クリーニング屋さんは、新しいサッシの場合は三枚刃でこすりとるそうす。その後、灯油をしみこませた布でふくと汚れ防止になるそうですが、
家庭などでは、汚れを取ったあと、新聞紙(インクが効くみたいです)などでもよいそうです。
タイル すぐに拭くのが一番だそうです。タイル自体はよく拭けば汚れないものだのみたいです。目地のコーキングは家庭では、ハイターのようなものを
おいて、数分したら、荒い流して拭くのがよいそうです。
十和田石 亀の子タワシでもよいので、洗剤などをためないで、よく乾燥させるのがよいそうです。お風呂のタイル目地、コーキングも、拭くのが一番。どうしてもだめなときは、カビキラーのようなもので、初期のものなら充分落ちますとのこと。
今回、幅木のない家なので、掃除機のかけ方も教えていただきました。
写真のように、際用のものに取り替えて吸い込ませるのがよいそうです。(幅木があっても、家庭用の掃除機は端まで吸い込みができないので、
このようにしたほうがよいそうです。。)
いろいろな方法があると思いますが参考に。