● ある日の村野藤吾

ある日の村野藤吾という本を読んだ。
村野さんのお孫さんの手によって、
74歳から、92歳までの日記や手紙が集められている。
すごいなぁと思ったことがある。
村野さんはその80をすぎてもなお、
よりよい空間をつくることに迷いがない。
旅をしているときの日記を読んでいても、
ここのこの部分がよいだとか、
建物をみたことによって得ることがあっただとか、
写真を撮れなくて残念だったとか。
死ぬまで鉛筆と紙を持っていたいとか。
まるで、設計を始めたばかりの純粋さのまま
ずっと居るんだなということが分かった。
写真小僧みたいな人が(私もそう言われているひとりですが。。)
40になってもこうしているだろうか?と話していたけど、
80になってもそのままの人がいるんだな。
それでいいんだなとも思ったりして。
また、将来、写真家になるお孫さんが12歳のときに、
はじめて、写真を引き伸ばして、
下手で自信がないけど。。と村野さんにみせようとしたときに、
人に自分の作品を見せるときには
自信がないというものじゃない!とおしゃったそうで。
普段、孫にはやさしいおじいちゃんにこれほどまでに怒られるとはただごとじゃないと思ったけれど
理解ができなかった。。
けれど写真家になって仕事をするようになってようやく言葉の意味が理解できた。
自分に立ち向かって出来うる全てのことをつくす。
心を強くして、自分をさらけだす勇気がない自分を許してはいけない。
という前書きもよかったな。
村野さんの建物、見に行ってみようかな。
死ぬまでつくっていたいという人のつくったものみてみたい。

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