● 愛知芸大

吉村順三さんの設計された愛知芸大の見学会とシンポジウムに行ってきました。
遠いので迷ったのですが、
取り壊しされてしまうかもしれないこと、
行けるなら行ったほうがいいよという、ある方の後押しもあって行ってきました。
(急に行くことにしたので、日記をupできずにすみません。)
でも行ってよかったです。
愛知芸大は、広い自然の中にあって、
さまざまな建物が気持ちよさそうにならんでいます。
吉村順三さんは、人が(大学生)がいないとねとおしゃって、
重ねあわせて、建物を配置することによって、
(建物と建物の間から、人が通ることによって・・路地みたいですね!)
生き生きとしたかんじをつくられたそうです。
実際、歩いていても楽しいかんじがしました。
また、建物がぬけている。
たとえば、街を歩いているみたいに、
曲がり角を曲がったとたん、視線がぬける場所があったり、
なんだか、よい町並みを歩いているようなかんじがありました。
普段みることのできない、
宿舎などもみせていただいたのですが、
細部にわたる心配り、
いろいろなアイデア、参考になることがたくさんありました。
アプローチのしかたも勉強になりました。
展示会でみたイメージと実際のイメージは違って、
実際に現地でみるということが建築では大切だなぁと思いました。
保存についてですが、
今は、保存改修運動の最中だそうです。
どうして、最近、取り壊しの話があちこちにあるかということですが、
老朽化と、耐震改修(建築基準法が年々厳しくなっているため。)が理由だそうです。
公立大学全体をみると、
予算が3年後と、1年後とと短いスパンで考えられるので、
長期にわたるメンテナンス計画が建てられないという理由があるそうです。
建ったら建てっぱなしという予算計画が実際のところ、
学生さんの人数が少なくなっていく今、
新しくすることで、求人を増やすという流れがあるそうです。
また音楽堂などは、
音楽の流行にも関係あるそうです。
昔は、残響時間の長い、客席と一体化した音楽が好まれていたのに対し、
イヤホンやデジタル化した音楽が流行る中、残響時間の短い、
クリーンの音が今は好まれているそうです。
・・ただ、こういうものは、流行るものなので、
また残響時間が長いホールが好まれる時代がくるかも。。というお話もありました。
とにかく、居て気持ちのよい建物だったこと。
感性を磨く時期の学生さんにとって、やっぱり、
光の美しい建物ですごすこと、人との関係を考えられた建物ですごすことって
長い目で見たら、いいように思います。
残ってほしいなぁと思います。
写真は外国人宿舎の中の棚の上にあったものです。

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