●奥田信雄さんの京壁

引きずりのコテ板の上で体験もさせていただきました。
みながお弟子さんの集まってお話をしているところに、
プロフェッショナルにでられていた狭土さんもやってきて、
教えてくれ!と輪にはいってこられました。
あんな有名人なのに、
教えて!っていえるのってすごいですね。
奥田さんがよしという波と
よくないという波の違いを聞かれて、
やってもらったり、自らやってみたりしていました。
奥田さんがよしという波は、
つながっていてはだめで、
あちこちバラバラではなく、
言葉でいうのは、むずかしいのですが、
つっこんでいろいろきいていらして、
お弟子さんも、真剣に答えられての会話を
みているうちに、
違いが少しわかりました。
狭土さんが去られた後、
私もやらせていただきました。
まずは、コテのにぎりかたです。
人差し指と中指と、間にはさんで
中指と、薬指を背にあてるようにしてもち、
親指は、チカラをいれずにそっとそえて、
小指などの指先は、つっぱらないように、丸くして持つそうです。
そうすると必要なところにチカラが入り、
必要のないところは脱力するのですね。。
すごいです。
いろいろな左官屋さんがおしえてくださったのですが、
関東のコテは握りやすいように、
柄の部分が丸く、
関西のコテは握らないように、
柄の部分が四角いのだとか。。
四角い柄の部分は、人の指型に、
くぼまれていました。
使われているうちに自然とそうなったのでしょうね。
コテで
土をすーっとひいていくと、
引きずり仕上げになるそうですが、
緊張してしまいました。
100年のコテと
今のコテで、両方やらせていただいたのですが、
普段コテを握ることのない私が感じた違いは、重たさでした。
100年コテのほうが、重たさがありました。
それと存在感があって、
モノってチカラがあると思うのですが、
もつとオーラみたいなものがありました。
左官屋さんだったら、すごく分かるのでしょうね。
私は何もわからないまま、体験させていただきましたが、
何が違うかわからないのですが、違うことだけは伝わってきました。
お弟子さんがおしゃっていたのですが、引きずるときって、
中にいれた藁を動かさずに、
上の土だけを動かしていくそうです。
神業ですね。
平成会の方が塗っているようすを
左手からみていたんですが、
本当に、土だけが動いていました。
土が生き物みたいに!感激でした。
手前から2枚目で教えている方が奥田さんです。