●天蚕万花を訪れて2

天蚕万花のお話、器についてです。
つくりての坂下さんは美濃の黄瀬戸をメインにつくられていて。
私自身、陶器の知識はまったくなく。
黄瀬戸というのも名前くらいは知っている程度。
何も知らないので。
といってお話をお聞きした。
黄瀬戸というのは美濃のほうの黄色い土をつかった焼き物で
桃山時代、、お茶の文化と一緒に発展していったものらしいです。
金色の秀吉の時代頃に生まれたそうです。
黄色い焼き物ってあまりないので、
重宝されたそうです。
今でもお茶の時の器としての需要が高いそうですね。
黄色。。あぶらあげみたいな色って土の色なんですね。
高温で割れない土だそうです。
そして鉄をかけて緑色をだすそうですが、
その緑が透けて見えるようすを楽しんだりするようです。
この灰ですが、配合されたものもあるそうですが、
坂下さんは天然のものにこだわられていて。
結構高いんですよとのこと。
松の灰(松の灰。。このことば、建築をしているとよくでてきますね。。)って
大きな木でも、ほんのちょっとですものね。
釜からだすときの跡のお話なども面白かったです。
HPに書かれていたことばをそのまま引用します。
−器は料理の着物」と魯山人は言っていますが、あまり個性を主張する器より、
料理や花を受けとめてかがやくような器が長くつきあえると考えています。
よく作家物の器には特異な形や色合い、またその人の個性が出過ぎた物がみられますが、
長く使ううちにはあきてしまうのではないでしょうか。
長い歴史の中で残ってきた焼物は、やはりそれなりの残ってきた理由があり、
完成された形や洗練された文様など今でも人をひきつけるものです。そのエッセンスを取り入れながら、
長く使え、あきのこない、心を豊かにするような物を創っていきたいと思っています。
そんな坂下さんの
お話を聞いているうちに
黄色い器がほしくなってしまって、
自分のために黄瀬戸のお茶碗をひとつ購入してしまいました。
以前、ある方に言われたことばを思い出して。
感性を育てるために。
よいと思うものを手元においてつかってみる。
そのことによって、
どこが好きなのか、あるいは使っていくうちに
本当に好きなのか、
わかるようになる。
写真は未使用の状態。
なんとなく、緑のものを入れたら生きそうだなぁと
思ったのです。
器はどう変わるのか。
私はどう変わるのか。
楽しみです。
天蚕万花 のHPはこちら http://www.tensanbanka.com/

●天蚕万花を訪れて

天蚕万花を訪れて
施主さんとともに、群馬の甘楽町にある天蚕万花を訪れ、洗面ボールをお願いにいきました。
書こうと思っていたのですが、
上棟でバタバタしていました。
そのときのお話です。
今日はその中の洗面ボールのお話です。
−カタチについて−
手洗いボール
つくり方は大きくいうとろくろと手びねりがあって。
ロクロのほうが整形なカタチがするけれど、
やわらかくつくりたかったり、できない形のときは手でつくられるそうです。
ボールって上からみてしまいがちですが、
横からみると、なんだかやわらかさがかんじられて、いいなぁと思いました。
かくれてしまうのも、もったいない。
実物をみるとそう思ってしまいますね。
そして、例えば、置く場所がなければ、
円形でなく手で楕円にすることもできるとのこと。
その場合は盛り上がってくるところもでるけれど、
なんだか生き物みたいでおもしろい!そう思いました。
そして、大きさの確認のため、
実際に室内をイメージして、手洗いボールとしてつかう
シチュエーションをしてくださいました。
この深さ、この大きさで充分かどうか。
穴の位置は。。と。
もしかしたら水栓を壁だしにしたほうがいいかもということも含め、
わかりやすかったです。
深ければΦが小さくても大丈夫ですし。
例えば同じ形で、
28Φのもの29Φのものも、女性たちは大丈夫とかんじたけれども、
男性は28Φは小さいとかんじ、29Φは充分をかんじたり。
実際に触れてみること、大切ですね。
−そして素材のお話−
いろいろなものをみせてくださりました。
まずは黄瀬戸の陶器。やわらかい色だていますね。
でも、淡いやわらかい色だと木との組み合わせがむずかしい。
どんな部屋に置くのか。
漆喰の壁なのか。部屋の大きさはと。。
そんな質問もしてくださりました。
廻りとの調和。建築も。
器も。食器も大切ですよね。
みせていただいた写真はブビンカみたいな濃い色のカウンターとの
色あわせ、素敵でした。
そして緑の織部の手洗い。
深い緑で綺麗な色ですが、狭い空間だとどうかなとも。。
そして、黄瀬戸に灰汁をかけた色。
粉引きのものは大きいものだと薬を
かけられないので、むずかしいようです。
素の土の色も素朴で素敵でした。
絵の描かれた器もありましたが、
毎日使うものだから飽きの来ないものがいいよというアドバイスも。
工房を訪れてお話をする。
すごく大切なことだと思いました。
ここまでのお話、勉強になるとともに、
坂下さんの親身になってくださる人柄が伝わってきて、
この人におまかせしたいという気持ちになりました。
ありがとうございます。
何日か後になると思いますが器のお話もUP予定です。